看護学科 カリキュラム

教育課程編成の考え方及び特色

 看護学科においては、医療学部の教育課程編成の考え方を踏まえて、「人に尽くすことを自らのよろこびとする」という天理教の信条教育を基調として、広く知識を獲得し、看護に関わる専門性の高い技術を修得し、真摯に科学する精神を育み、人に対する深い愛情と自分を律する謙虚な心をもった看護人材を育成することを目的に以下の方針のもとで教育課程を編成しました。

総合基礎科目

 医療人としての基礎をつくる総合基礎科目(25単位:必修科目15単位、選択科目10単位)大学の教育目的、本学の教育理念、教育目標を踏まえ、人文・自然・社会に関する諸科学を基盤とした広い教養と豊かな人間性の涵養とともに、医療人の基礎を学ぶ科目群で構成しました。臨床検査学科と合同で受講する科目でもあります。「総合基礎科目」は、医療を担う者にとって必要な「人間」の理解と「社会・文化」に対する知識を獲得する「人間と社会」という科目群と、国際化、情報化に対応しながら協働して医療を実践していくための基礎的な力を養う「協動的医療実践の基礎」という科目群から構成されています。

共通専門基礎科目

 看護専門科目の基礎となる学部共通科目:27単位(必修科目25単位、選択科目2単位)共通専門基礎科目は、看護師と臨床検査技師が医療専門職として共通して身につけなければならない、体の仕組み、疾患と治療についての基礎的な知識を獲得するためと、医療の実態を理解するための科目群と位置づけ、それぞれに「体のしくみと医療」と「協働的医療実践の展開」の2つの中区分を割り当てています。

看護専門科目

 看護学の専門知識、技術を深める科目:71単位(必修科目66単位、選択科目5単位) 看護学の専門的知識・技術を深め、科学的知識に基づいた実践能力を培い、看護専門職としての基礎から応用、発展という学習段階をもとにした「共通基盤看護学」「臨床応用看護学」「広域発展看護学」の3つの科目群を構成しました。構成と科目進度の特徴について以下に概要を記します。

授業科目、授業の方法及び内容並びに年間の授業計画(シラバス)
1.共通基盤看護学:ヒューマンケアを基本とする専門的看護実践力の基礎となる科目群

 「共通基盤看護学」は、看護の目的、方法の概要をとらえる各看護学の基礎となる部分を担う「専門的看護実践力の基礎となる」科目です。すなわち、全ての看護実践に共通するヒューマンケアの基本(人間の理解と尊重、援助的関係形成、コミュニケーション等)」を学び、健康に生きる日常生活行動をとらえ、健康の状態を理解し、健康状態が個人の特有な生活様式、発達段階、生活行動の状態にもたらす変化に応じた看護を計画的に展開する力を養うものです。

1年次

 「共通基盤看護学概論Ⅰ・Ⅱ」で看護の定義、歴史、目的、方法をとらえ、「実践基礎論Ⅰ・Ⅱ」を学び、日常生活行動に焦点化した看護の一部を実践する「実践基礎看護学実習」で統合して看護学の基礎的知識と基本的な方法を修得します。

2年次

 1年次の学習を発展させ、2年次前期には、臨床の場でどのように看護を導きだすか「実践基礎論Ⅲ」と連動した「共通基盤看護学実習Ⅰ」で1年次からの学習をまとめとし、健康レベルに応じた看護の特徴を学ぶ後続学習へのステップとします。健康レベルの中でも健康回復過程に焦点をあてた「共通基盤看護学実践論Ⅰ」を開講し、後期の「共通基盤看護学実習Ⅰ」で、個人を対象とした現実的な看護の体験を通して統合します。また、2年次後期には慢性に経過する疾病とともに生きる人々のセルフケアを支える看護である「共通基盤看護学実践論Ⅱ」を置き、健康回復期と慢性期の健康レベルが異なることによる看護の特徴を科目横断的に学びます。

3年次

 前期には2年次後期に学んだセルフケアを支える看護を「共通基盤看護学実習Ⅲ」として実践の中で統合しつつ、「共通基盤看護学実践論Ⅲ」で急性期の療養過程を学び、2年次よりさらに幅広い健康レベルの変化に伴う看護の特徴を科目横断的に学びます。3年次後期には急性期の療養過程における看護の方法を修得し、「専門的看護実践の基礎」を形成します。

2.臨床応用看護学:心身一如の統合体である人間の発達段階の特徴をとらえ特定の看護問題を持つ人への看護実践能力を高める科目群

  共通基盤看護学で学んだ成人期の発達段階に焦点をあてた看護を計画的に展開する能力をもとに、看護の誕生から老年期に至る生涯各期の発達段階の特徴をとらえ、健康に生きる日常生活行動、健康の状態を理解し、健康状態が個人の特有な生活様式、発達段階、生活行動の状態にもたらす変化に応じた看護の具体的な実践を学ぶものです。精神の健康がもたらす個人の特有な生活様式、発達段階、生活行動の状態にもたらす変化に応じた看護の具体的な実践を学ぶことで、心身一如の人間全体の健康をとらえる視点の獲得と具体的な看護の方法を学ぶ「心身一如の統合体である人間の発達段階の特徴をとらえ、特定の看護問題を持つ人への看護実践能力を高める」科目です。2年次後期より「概論」を学び「共通基盤看護学」での成人としての発達段階における健康レベルの変化にともなう看護と科目横断的な看護、3年次に「実践論」、3年次から4年次に「実習科目」を配し、あらゆる発達段階や健康レベルの変化に対応できるよう、講義・演習・実習を効果的に組み合わせました。

3.広域発展看護学:ヘルスケアチームの中で社会資源を活用した看護実践能力を高め、生涯にわたるキャリア形成の基礎を養う科目群

 「共通基盤看護学」、「臨床応用看護学」の学びを統合し、個人から家族、家族を含む地域までを対象に社会におけるケア環境をとらえ、看護職チーム、保健医療福祉チームの資源を活用して、全ての発達段階・健康のレベルに応じた看護の方法、予防医療における看護の方法を学びます。加えて、看護の生涯学習体系の中で将来のキャリア形成にむかった自己研鑚をする基礎的能力を養う科目群です。
 「広域発展看護学看護概論」「広域発展看護学実践論Ⅰ(地域に生きる人々と看護連携)」「広域発展看護学実践論Ⅱ(地域連携と社会システム)」「広域発展看護学実践論Ⅲ(在宅療養を支える看護)」「広域発展看護学実習Ⅰ(療養生活と看護の実際)」「広域発展看護学実習Ⅱ(在宅療養を支える看護の実際)」の在宅および地域での看護を学びます。
 さらに、自らの看護の関心をもとに生涯学習者としての探究心を養うために、「看護研究方法論」「看護研究演習Ⅰ」「看護研究演習Ⅱ」「看護実践能力の探究」を学び、看護の生涯学習体系の中で将来のキャリア形成にむかった自己研鑚をする基礎的能力を養う科目として、「災害看護論」「国際看護論」「がん看護論」「パブリックヘルスケア論」「ウィメンズヘルスケア論」「健康支援方法論」「クリティカルケア論」「メンタルヘルスケア論」「緩和ケア論」の助産師や保健師あるいはCNSなどの看護スペシャリストを目指すための基礎を学ぶグループから構成されています。
 「総合基礎科目」「共通専門基礎科目」及び「看護専門科目」における学習を「看護管理論」「総合実習」「看護実践能力の探究」で統合し、「人に尽くすことを自らのよろこびとする」看護実践力者としての能力を自ら点検し、卒業後に「最先端医療から予防医療、高度専門実践」を担っていく上での課題を明確にします。